ブラック企業をやめたきっかけ 4

横になりながらはじめて「仕事を辞める」ということを具体的に考えました。

それまでは、こころのどこかに「辞める」という気持ちはあったかもしれませんが、どちらかというと「辞める」ではなく「辞めたい」という気持ちだったんだと思います。似てるようで違う。自分のなかではけっこう違いました。「辞める」になると、辞めるまでのこと、辞めるという言い出し方、辞めたあとのこと等を考えることになりました。

「辞める」事自体には思ったより抵抗がありませんでした。でも「辞める」面倒くささというか、手順を考えると考えることすら嫌になるような気もしましたが、なんだかその日はそれと向き合うことができました。心が穏やかだったんだと思います。「辞めたい」は心が乱れている時に思うこと。「辞める」は穏やかでなければ思えないことだとわかりました。

そして、「辞める」ことを考え始めると「自分」を考えることができました。仕事以外の生活の部分を建設的に考えて行かなければいけないと思いました。難しいようにも面倒なようにも思えましたが、ほんの少し、希望というか救いを感じることができました。ちょっとだけワクワクするような気持ちもあったかもしれません。考え始めると、どうしたらいいかという気持ちとともに、どうしたいかという気持ちもどんどん湧き上がってきました。

やりたいことはやれないかもしれないけど、少なくとも今よりはやれるかもしれない。マイナス思考にも思えますが、ブラック企業で追い詰められていた自分としてはそれだけでも相当なプラス思考への転換だったと思います。

きっかけはどうであれ、「辞める」ということを考え始めることができた自分はなんだか幸せな気持ちでした。